2015年2月8日日曜日

UPSに 掃除機刺して サーバダウン

 もう思い切りオチがバレていますが┐(´・_・`)┌
 昔働いていた場所は、新人君達が週に一度、フリーアクセスの床に敷き詰められたカーペットに掃除機を掛けていた。
 当時はまだPCがnetに繫がる以前で、自分の席の足元までunix機を持ってきいて、机の上にはモニタ、そして隣の小部屋〜ちょっとしたサーバルームのようなとこ〜にあるサーバにnetで繋いでいた。

 ブーーンという掃除機の音が近づいて来て、遠く離れて行く中、画面に集中していると突然…あ( ̄○ ̄)画面からの応答がない…これは…サーバが落ちている?
 ダッシュでサーバのある部屋のドアを開けると、そこには掃除機のコードを持った新人の○○君が立っていた。
彼は少し困惑した顔をして「さっき掃除機をここのコンセントに繋いでたんですけど、途中で止まっちゃって…。他にどこか使えるコンセントはありますか?」と衝撃のひと言…。
 なんと彼は、よりによって、あろうことか、UPSに掃除機を繋いでしまったのだ( ̄○ ̄( ̄○ ̄)。UPSの容量はそれなりにあったのだろうが、掃除機なんてうん百Wは使うのでバッテリをすぐに使い果たし※、そして掃除機が止まった時、サーバも落ちてしまったのだろう。
 当時UPSはまだ高価だったので回せる予算もなく、部全体でも1,2台しか買えなかった。なので、UPSに接続する機器はサーバ本体や必要最低限な外付けHDD、普段は電源を落としたままのコンソールを「電源スイッチをOFFにしてUPSに接続しておく」など厳選に厳選を重ねてたった一つのUPSに繋いでいた。
そう、「この機器だけは瞬停とかでも落ちないように、と選んだ機器だけが落ちてしまった」のだった。 いつもはファンの音で決して静かではないその部屋は不気味に静まり返り、見渡すと無事に電源が入っているのはクライアント機やプリンタ、そして落ちたサーバの乗った机の上で唯一電源が入っていたのは・・・backup/restore用のCGMT○凹
NFSでmountしていたサーバを失ったクライアント機は固まり、ホストを失った周辺機器はただLEDを点けているだけだったorz

 その日から、UPSの空きや繫がったタップに貼ったガムテープに「UPS:掃除機刺すな!特に○○君」と彼の名は刻まれた(オレが書いたw)のだが、実は彼は学生時代からunixやら何やらとても詳しく、ほどなくしてそのサーバをバリバリいじるようになった。業務用のだけでなくsendmailやその他諸々が動くものがここにあるはずだ、動くだろう、いや動かせ!となっても、ほとんどは彼があっという間にinstallして、忙しい中あれこれ面倒を見てくれた。
もはや他の人はメンテの方法だけ教わり、彼の負担を減らすことくらいしかしていなかった。
 世の中は不公平に出来ていて、そういうデキるいい奴から亡くなってしまう…。
 ふとした事で彼を思い出すのだが、いろいろ覚えている事を辿っていくと、掃除機のコードを持った彼の困惑した顔が思い浮かんで来て笑ってしまう。



※「バッテリ切れ」とバタバタ再起動をしてる最中は思っていたが、UPSは電源に接続したままであったし、停電してる中で掃除機を掛けた訳じゃないwので正確ではない。
 掃除機の電磁波をまさかの至近距離で食らって瞬殺だったか、強烈な突入電流で電圧が低下or膨大な電流を要求され続けても降下しないように持っていたバッテリの容量が尽きたか(結局バッテリ切れ*も*かw)。
いずれにしろ。掃除機が止まるたびに即座にスイッチを入れ直し続けていたらしい彼の念の入れようによって、サーバがダウンすることは避けられなかったろう。(そのサーバは自動的には起動しないものだった。)
 青ざめていた私には「掃除機は断続的に使えたが最終的には全く動かなくなった」と*掃除機の状態のみを報告*された記憶がある。掃除機側からしたら、UPSの能力を超えた電流を要求されたが、電圧は上下しつつも掃除機だけは動けていた。そう、サーバの負荷が無くなった分も掃除機に回ったので、サーバを落とした後は最初より使えたハズ(´・_・`)しかしそんな状態が連続しUPS側の安全装置が働いたか、掃除機を「強」にするとUPSの供給能力自体を超えてしまい最終的に掃除機すら動かなくなった、というところだろう。